災厄を祓ってくれる守り神・鍾馗さん

災厄を祓ってくれる守り神・鍾馗さん

破帽子かぶり角帯をつけ革靴をはいた大男の姿をした中国を由来とする道教系の神様である鍾馗さんは、病に伏せっていた唐の皇帝玄宗の夢に、宮廷のなかで悪さをする子鬼を退治する大鬼があらわれ、玄宗皇帝が正体をたずねると鍾馗と名乗り、唐の初代皇帝高祖皇帝が、自殺した自分を手厚く葬ってくれた恩に報いるためにやってきたと告げるのです。

夢から覚めた玄宗皇帝の病が治っていたという伝説は庶民の間にも広まり、邪悪なものが引き起こす災厄や疫病から家を守る魔除けの神として、鍾馗さんの絵姿は端午の節句に飾られる習慣ができたといわれます。

日本では江戸時代末期頃から関東では鍾馗像を五月人形として、近畿地方では屋根に鍾馗像を置く習慣が生まれるのです。

京都三条でとある屋敷の奥方が原因不明の病に倒れ、悩んだ医者は向かいの薬屋の立派な鬼瓦が跳ね返す悪いものが原因と考え鬼よりも強い鍾馗像を作るのです。

鬼瓦とにらみ合う位置に置いたところ奥方の病が全快したという言い伝えから、魔除けとして鍾馗像を屋根に置くようになり、屋根の上に据える堂々たる姿の鍾馗さんが販売されているのです。